実践的精神分析的アプローチ勉強会:祖父江ゼミ2024(全10回) /テーマは「こころの使い方と面接の進め方」

概要

昨年度実施して好評をいただいた祖父江先生の実践的精神分析的アプローチ勉強会「祖父江ゼミ2024」が今年も2024年6月より開催予定です。

本勉強会はこれまで精神分析的アプローチをしっかりやってきた人というよりは、別のアプローチ(来談者中心療法や認知行動療法、折衷的なアプローチや特に明確なスタイルをもたない人など)をメインにしてきた方を主な対象にしています。

講師の祖父江先生が長年積み重ねてこられた精神分析的アプローチの実践的な所を、事例検討を通して毎月学んでいく継続型の勉強会です。

2024年のテーマ:「こころの使い方と面接の進め方」

今年は事例を中心に扱います。2024年5月のセミナーでも取り扱いますが、祖父江先生が大事にしている「クライエントと相対するその場で何を感じ取り、何を考えるか」ということを、我々も事例を通して磨いていければと思っています。事例後に時間が余った場合はQAを延長したり、その事例にまつわる精神分析のお話などをしていただく予定です。

下記に祖父江先生のメッセージを引用しますが、このメッセージのように、より深いクライエント理解を目指します。

クライエントの言葉や関わりのどこに着目するのかは、もちろん理論的背景もありますが、それに偏りますと、とかく見立てが形式的で機械的になってしまいます。それでは、活きた臨床の実践になり難くなります。

そうならないために私たちに必要とされるのは、クライエントと相対するその場で何を感じ取り、何を考えるか、です。それは多分に非言語的要素を含み、いわゆる精神分析では逆転移と称されるものとなります。具体的には、クライエントの話を聞いていて、“何か違う”、“どこかおかしい”と感じ取るような感性と言ってもよいかもしれません。そうした逆転移によって、クライエントの意識と無意識のギャップが感知されており、より深いクライエントの理解に繋がることも珍しくはありません。

そこに正答はありません。間主観的な理解に、エヴィデンスなどないからです。ですが、経験を積み、感性を磨くことにより、私たちは他者理解の内奥に進むことができるでしょう。

2024年5月祖父江先生の精神分析的アプローチセミナーのページに掲載した内容を抜粋
スタッフ

SVを受けて「なるほど!」と思っても、別の事例になるとそれを活かせず、毎回SVを受けないとクライエントを理解できない…、ということはないでしょうか?本勉強会はクライエント理解の正解を探すというよりも、どのような視点でクライエントを見ているか、その視点や見方そのものを学ぶ会にできればと思っています。きっと臨床に役立つと思います。

今期も精神分析の理論をじっくり勉強…というよりは、事例を通した実践的な学びになると思いますので、精神分析のことをあまり知らなくても大丈夫です。

講師には、愛知県立大学や愛知教育大学で教授を務めるなど、長年精神分析的アプローチを実践・指導されてきた大ベテラン心理士の祖父江典人先生をお迎えしています。祖父江先生は現在もご自身でケースを持ちながら、様々な流派・領域の心理士にスーパービジョンを行っており、精神分析的アプローチを専門としない方にもわかりやすくそのポイントを解説してくださる先生です。

研修会について

祖父江先生

受講者の皆さんより事例を募集します!どのような事例でも結構ですし、形式も自由です。準備の時間がないようでしたら、口頭での発表でも結構です。日々苦闘している臨床・援助の素材から、匿名性を保持しながら(必要に応じて事実の改変を行いながら)、奮ってのご応募をお待ちしています。
※事例は守秘性を守るため事実の改変可能です

• 日程

◆第1回 2024年6月20日(木)19:30-21:30
◆第2回 2024年7月18日(木)19:30-21:30
◆第3回 2024年8月22日(木)19:30-21:30
◆第4回 2024年9月19日(木)19:30-21:30
◆第5回 2024年10月17日(木)19:30-21:30
◆第6回 2024年11月21日(木)19:30-21:30
◆第7回 2024年12月19日(木)19:30-21:30
◆第8回 2025年1月16日(木)19:30-21:30
◆第9回 2025年2月20日(木)19:30-21:30
◆第10回 2025年3月27日(木)19:30-21:30

• 場所:オンライン開催(Zoom)

• 録画視聴あり

• 資料:なし

• 料金:66,000円(税込)6,600円×10回払いも可能です(クレジットカード決済のみ・手数料なし)

※ 研修会初回の8日前(2024年6月12日)まではキャンセル・返金が可能です(手数料を差し引いた金額をお返しします)。以降のキャンセルにつきましては100%のキャンセル料をいただきます。

• 定員:10名~20名程度
※定員に満たない場合は開催されません。あしからずご了承ください。

• 対象:臨床心理士、公認心理師、精神保健福祉士、看護師、医師など守秘義務のある資格を持つ方。

• 臨床心理士資格更新ポイント申請予定(定例型4P申請の予定です)

講師

祖父江 典人(そぶえ のりひと)先生

臨床心理士・公認心理師/博士(心理学)/日本精神分析学会スーパーバイザー
名古屋心理療法オフィス代表


1957年愛知県にて生まれる。東京都立大学(現首都大学東京)人文学部心理学科卒業後、名古屋大学附属病院精神神経科教室にて、2年間心理研修生となる。その後、国立療養所(現国立病院機構)東尾張病院に2年間、厚生連安城更生病院に18年間勤務する。その後、大学教員に転じ、愛知県立大学福祉学部(講師、准教授、教授)に10年、愛知教育大学教育学研究科(教授)に9年勤める。

現在は独立し、名古屋心理療法オフィスを主宰。パーソナリティ障害やASDをはじめ、今日の適応困難な自我脆弱群のセラピーに、精神分析をいかに応用するかというテーマのもと、日常臨床を専門とする。

主な著書
『対象関係論の実践』新曜社(2008)、『ビオンと不在の乳房』誠信書房(2010)、『対象関係論に学ぶ心理療法入門』誠信書房(2015)、『日常臨床に活かす精神分析』誠信書房(共編著、2017)、『公認心理師のための精神分析入門』誠信書房(2019)、『文化・芸術の精神分析』遠見書房(共編著、2021)、『レクチュア こころを使う;日常臨床のための逆転移入門』木立の文庫(2022)ほか

主な訳書
ビオン、W.R.『ビオンとの対話』金剛出版(1998)、ビオン、W.R.『ビオンの臨床セミナー』金剛出版(共訳、2000)、スィーガル、J.『メラニー・クライン』誠信書房(2007)

主催

株式会社メディカルリクルーティング

お申込み

実践的精神分析的アプローチ勉強会:祖父江ゼミ2024